野生の会計屋の雑記帳

野生の会計屋です。公認を受けるために研修に励む傍ら、田舎でIFRSと戯れています。

社会人合格者の公認会計士実務補習について

はじめに

私は公認会計士試験に社会人合格し、今も監査法人ではなく事業会社に勤めている。地味に面倒だったのが実務補習関係の手続きだった。似たような境遇の方のために、ここに備忘を残す。

 

①入所式の申し込みとその他申請

第一のイベントは補習所の入所式だ。12月の上旬~中旬ごろに行われる。まずは入所式への参加手続きがある。まずは以下のJFAEL 実務補習機関のサイトに掲示される合格者向けガイダンスのサイトをチェックしてほしい。とりあえず必要なことは記載されている。

 

補習生カードというものを作成するにあたり、写真データが必要になる。せっかくなので写真を取り直すと気持ちがいい。また入所式の出欠は確実に回答すること。

 

入所式のガイダンスで詳しい説明がされるので、話はちゃんと聞き、しおりは後日読み込むこと。ガイダンスの説明は監査法人勤務者に寄っている。彼らは法人が勝手にやってくれるのであてにできない。自己責任で制度や手続きをきちんと理解する必要がある。

 

jfael.or.jp

 

②講義日程を確認しよう

ほとんどの場合、そもそも実務補習のタイムラインがわからないと思う。①で必要な各種申請を済ませたら、JFAEL内の講義日程表を確認しよう。いつから何が始まるのか、ざっくりと日程がわかる。特に対面研修や考査の日取りは早めに確認し、仕事の都合をつける必要がある。できれば考査前日は有休をとっておくとよい。

③(3年→1年短縮者)短縮申請を行う

1年短縮の方はとりあえず補習所の方に必要な書類と手続き、それらの期日について確実に聞き込みをすべきだ。

 

補修期間を1年、もしくは2年に短縮することができる。特に1年への短縮の場合、12月に書類を作る必要があるので急いで確認しよう。2年への短縮の場合は、来年つまりJ2になるタイミングで申請を行う必要がある。逆に言えばJ1時点では手続き不要となる。

実務従事の証明

短縮に当たり、実務要件を満たしたことについて金融庁の証明を受ける必要がある。この時点で工程を完結させる必要はないのだが、とりあえず提出したことを証する書類を補習所に提出する必要がある。確か翌年1月頭までであり、入所式から数えると1月くらいしかないのでスパンが短い。

 

実務従事の証明は事細かに書く必要があり、一発では受理されない。A4で5枚くらいの報告書を書くことになる。私は2往復で終わったが、長い人は5-6回往復するらしい。

 

いずれにせよ、まずは所管の財務局窓口に実務従事について問い合わせよう。また関東財務局であるが、以下サイトが非常に参考になる。

lfb.mof.go.jp

 

在籍証明の手配

事業会社勤めの場合、在籍証明書が必要になる。発行依頼の仕方や納期など、事前に確認しておくとよい。

職場の理解を得る

実務従事報告の内容について、金融庁から職場に、確認の電話がかかってくる。この確認へ対応してくれるよう上司に依頼しておく必要がある。また実務従事の証明として、会社で作成した資料を添付する必要がある。機密保持の観点で、上司の理解を得るべきだ。

 

電話による確認対応と機密管理の観点で、職場の上司には制度概要、実務従事報告の内容、必要な手続きについて理解を得ておこう。

公認会計士協会準会員会への入会

これは必須ではないが、入会することを勧める。正直それほど効用があったわけではないが、何かのつてになったり、話のタネにはなるので年会費15000円くらいの価値はあると思う。毎月締めで手続きされるので手続きが遅れても支障ないが、在籍証明書など、短縮申請と書類が被っているのでついでに準備しておくとよい。

⑤お金の手配

監査法人勤めでない我々は、27万円を自腹で払う必要がある。ワンチャンにかけて会社に掛け合ってみよう。一応会計士協会から貸付の制度があったりするので、入所式の時に確認しておこう。

 

なお今後、集合研修や、考査に落ちて追試になった場合は追い課金が発生するので、覚悟するように(研修は@5000-6000円、追考査は@15000円)。

 

終わりに

補習所の連絡はいつもギリギリなことが多いので、社会人的にはイラつくことがある。しかしそれもこれも合格してこその悩みなので、幸せだと思ってやり過ごすしてほしい。